
弦楽四重奏とは、ふたつのバイオリン、ひとつのビオラ、そしてひとつのチェロから成る、いわば弦楽器の夢の共演です。しかし、そんな美しい響きとは裏腹に、実際に演奏してみるとその厳しさに心が折れそうになります。例えば、バイオリン同士での息が合わなければ、美しい音楽など生まれません。別の楽器でも、演奏のコンビネーションは重要ですが、弦楽四重奏は本当に気を使います。何かの毒が入っているかのように、微妙な不協和音が生まれた瞬間、自分がいかに才能なく、他の三人に迷惑をかけているか自覚させられるのです。そんなこんなで、弦楽四重奏は優雅さの裏に隠れた地獄のような練習の連続ですが、だからこそそのハーモニーには魔力が宿るのです。
弦楽四重奏をまじめに語ると
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