
文献学とは、過去の文献を分析して理解する学問ですが、要するに過去の偉大な頭脳たちが何を考え、何を感じていたのかをひたすら追いかける作業です。ただし、普通の人にはあまり関係のないことが多いし、実際の生活にはほとんど役に立たないことが多いです。歴史のお勉強をする若者は、どこで振り向いてもカフェでのInstagram映えや行列のできるスイーツ店の方が気になって仕方ないでしょう。そうやって私たちは、アリストテレスの哲学なんかよりも、インフルエンサーのランチ事情を知りたがるのですから、まったくおかしな時代です。文献学もある意味では時代遅れのもので、結局は過去の知識を持っていても、今この瞬間に役立つわけではないのが辛いところです。だからこそ、文献学の研究者は意外と孤独なのかもしれませんね。彼らの努力が評価されるのは、歴史の教科書に載った場合くらいですから。明日は我が身、今日は過去を学ぶというのも変な話です。
文献学をまじめに語ると
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